ボヘミアンラプソディー 魂を揺さぶる映画

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ロックバンド「クイーン」のボーカルで、45才でAIDSでこの世を去ったフレディーマーキュリー の栄光と葛藤を描いた映画。

クイーンとフレディーマーキュリー について、昔から存在は知っていたが、フレディーマーキュリーのゲイを思わせる奇抜な外見と存在感、パフォーマンスには正直少し引いていました。若干軽蔑もあったかもです。そして、その奇抜さゆえに大した音楽性もないだろうと思い込んでいることも事実でしたね。

だが、この映画を見て、すべてが覆られました。なにより1985年の20世紀最大のチャリティーコンサート「ライブエイド」に繋げてくれて、その映像をみれたことは映画の製作側に感謝しかないですね。なにしろ、映画の中でのクライマックスでもライブエイドで終わっているからです。

そして、本番のライブエイドでのフレディーマーキュリー、一人の死を覚悟した天才の渾身のライブパフォーマンスが見られたからです。マーキュリーを好演したラミ・マレックには申し訳ないが、本物のフレディーマーキュリーのライブでのパワーは映画よりも計り知れないオーラーを放っています。

所々でてくる音楽、例えばボヘミアンラプソディー、ウィ・ウィル・ロック・ユー、伝説のチャンピオン、エンドロールで流れたDon’t Stop Me Nowなどは馴染みのメロディーだが、当時の自分に余裕がなかったせいか、作者が誰だかも分からなかったし、特別調べもしなかった。

私はどちらかと言えば伝説のチャンピオンが好きだったが、詳しく吟味してみるとボヘミアンラプソディーのような作品は、その音楽性と完成度からしても、この映画のタイトルになるべくしてなった一位の曲ですね。

私から見れば、この曲は四つのパートで構成されていて絶妙なバランス展開で融合されていて、6分間の間に一人の人間の葛藤を天才的な技巧で表している。また、聞く人々によってはまるで一つのオペラかミュージカルでも見終わったように感じてしまう。

一番めはバラード調

人生のはかなさと誰かを殺してしまったことを母親に懺悔している。それは自分の分身、受け入れがたいゲイとしての自分か、或いは彼の父親、宗教的、社会的掟を代表する抑圧者なのか…。

二番目はオペラ調

何者から逃げようと必死。それは殺した自分自身の分身か、父親か…また、ガリレオを登場させているが迫害者なのか、救済者なのか、一見は救済者としてのようだが、最後はなんと魔王ベルゼブルが悪魔を代わりに追い払ってくた!(全能の神アラーではなかった!)

三番目はロック調

価値観を代表する第三者、社会一般に逆切れなのか、或いは愛した相手の裏切りに遭ってなお縁が切れなく、のこの世界からの逃亡を一緒に誘っている。

そして、四番目

バラードーに聞こえるようで、ジャジーでもある、特に前置きもなくnothing really matterを三回繰り返しているようにもみえて、意表を突かれてしまう人もいるだろう。こんな終わり方でいいのか…。だがそれでいいのだ、決まってそれでいい。よくやったと私は思う。長い心葛藤から生まれた諦念の言葉、それしか出ないのでしょう。

いつか世界の熱狂ぶりとは対照的に、クイーンとフレディーマーキュリーははまた忘れ去られるであろう。誰もが忙しく、自分自身の日常でいっぱいいっぱいだから。でも本人がボヘミアンラプソディーのなかでこう書き綴っている…(anyway the wind blows,doesn’t really matter to me)ーどんなことが起こっても,僕にはたいした事じゃない、と。

映画とライヴエイドによって、私にとってフレディーマーキュリーは軽蔑していた対象から尊敬するべき天才になってしまった。これはキリスト教におけるパウロの回心に近い体験かも知れません。

ボヘミアンラプソディー

ライブエイドでの映像

Don’t Stop Me Now(映画のエンドロールで流された曲)

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